高いのは携帯電話料金だけじゃない_続・MVNOへの道(2)

f:id:Yips:20210118131235j:plain:w300

携帯電話料金が高いと云うけれど

昨年12月3日のNTTドコモのahamo発表から携帯電話料金が話題になってるが、いわゆるキャリアの携帯電話料金だけが庶民の懐を痛めているわけではない。
菅総理総務大臣も言わないが、これまで我々の毎月負担している通信料金総額(携帯電話料金)には

  1. キャリア(MNO)または格安SIM会社(MVNO)に毎月払っているプラン料金
  2. スマホ本体代金(基本は24~48回の分割払い)
  3. 携帯電話の通話料金(基本は20円/30秒)
  4. 自宅に引いている光回線などの固定回線料金(月額4,250円~5,700円ほど)

があり、特にスマホ本体代金は「電気通信事業法」が2019年10月に改正されるまではキャリアの「端末代金実質ゼロ」施策で、キャリアの通信料金の請求の中にスマホ本体の分割代金も含まれていたので高額となっていた。 (1+2)
(3)の通話料金については「3分10円」の時代に比べてしまうと「30秒20円(3分120円)」は法外な料金設定と思うのだが、結局、月に何分話すか分からないのに「カケホーダイ」などの通話プランに加入させられている。
最近ではLINEがあるしLINE電話などの無料電話があるので若い人は月に10分も電話をしないという。
UQモバイルが新プランで「5分カケホーダイ」をオプション(トッピング)として他社より500円安くしたのは時代背景を捉えた判断だと思う。 しかし、(4)の自宅の固定回線の料金についてこれまで誰も言及しないのは何故だろう。

誰も文句を言わない?固定回線費

f:id:Yips:20210121133946p:plain:w300

僕が以前住んでいたマンションは、月々の管理費の中に光回線のブロバイダー費用と月額使用料が入っていたが、現在のマンションは戸別契約になっていてマンションまで引き込まれている「ucom光」を契約した場合、100Mbpsのベストエフォート型(マンション内の契約者で100Mbpsを分け合う)で月額3,000円弱で、個別にNTTフレッツ光を引き込んだ場合は以下の費用がかかる。
月額料金:戸建て5,700円 / マンション4,250円
工事費用:戸建て18,000円 / マンション15,000円
光回線の代わりにモバイルタイプWi-Fiルーター(UQモバイル)で間に合わせる場合でも月額3,880円かかる
家族が多くインターネット利用も自宅利用が多い場合はモバイルのデータ容量を抑えることで金銭的メリットはあるのだが、マンションで一人暮らしの若者や僕の場合は固定回線を引いているメリットは少ない。
僕の場合、オンラインゲームをやることはないしNetflixYouTubeを観る機会は少ないので、SoftBankのキャリア呪縛から逃れてBIGLOBEMVNOしたのを機に固定回線も一昨年の12月に解約した。 マンションに光回線が付いていた時はSoftBankの5GBを使い切る事はなかったのでBIGLOBEでは6GBで様子を見ることにしたが、コロナ禍のStayHomeで6GBでは月末にはギガ貧乏になることが分かったのでギガ無制限の楽天UN-LIMITに加入することになった。

f:id:Yips:20200427181529j:plain:w300

楽天モバイル加入前の不安

  1. 自宅(都内マンション6F)で楽天の電波がちゃんと掴まるのか?
  2. 通信速度は WiMAX2+ や Fuji WiFi などと比べてどうなのか?
  3. 3月にも時々回線障害を起こしていたが本番で大丈夫なのか?

ギガ無制限で月額2,980円の楽天UN-LIMITは使えるのか?

昨年3月、サービス開始前に楽天UN-LIMITに申し込み、定価の21,800円で購入させられた「Rakuten Mini」をルーター代わりにしていた。

自宅マンションが楽天UN-LIMITの自社回線エリア内なので、常時30MB以上の通信速度が出ていて「ucom光」と変わらない。
これで自宅の固定回線費用が完全に不要になったと思ったが、昨年11月に楽天モバイルのeSIM無料再発行で「iPhoneSE2」のDSDS(Dual SIM Dual Standby)で物理SIMにはBIGLOBEのタイプDのSIMを挿してeSIMのUN-LIMITでデザリングをしてみると、iPhoneSE2またはiOSのバグのせいなのかテザリング子機との接続が安定しない。

この人なんなん?

前述のとおり、UQモバイルが新プランで「5分カケホーダイ」をオプション(トッピング)として他社より500円安くしたのは賢明な判断だと思うのだが、これにイチャモンをつけた総務大臣がいた。
1月13日に発表された「povo」の料金について、武田良太総務大臣は1月15日の閣議終了後の記者会見で行われた質疑で「月額料金の設定について紛らわしい」と発言した。

f:id:Yips:20210121123102j:plain:w400
後出しで1月13日に発表された「povo on au

この趣旨は総務省が10月27日に発表した「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクションプラン」の理念とは対極にあるという。

総務省が進めてきたことを筆者なりに要約すると3つの言葉に置き換えられる。
(1)消費者にとって分かりやすく、納得感のある料金プランの実現
(2)多様で魅力的なサービスが用意されること
(3)事業者間の乗り換えを容易にすること

auの説明にわかりにくいと思った人はいたのだろうか?

そもそも昨年の11月20日

KDDIソフトバンクがそれぞれのサブブランドであるUQ mobileY!mobileから新料金プランを発表したことに対し、武田総務大臣は11月20日の記者会見で「メインブランドで値下げしないと意味がない」と強い調子で批判しました。 武田総務大臣の発言に対して、KDDIの高橋社長は日本経済新聞のインタビューに答え、メインブランドで値下げすれば顧客の流動性が失われ、ユーザーの流動性を高める方針だった政府の方針と矛盾する、と批判しています。 高橋社長は、NTTドコモの動きを見て対応する考えを示したうえで、「国に携帯料金を決める権利はない」とも反論しています。

さらには、最近の経済誌のインタビューで

携帯電話料金の引き下げに続いて、武田良太総務大臣が肝いりの政策として着手しているのがNHK改革だ。NHKへの国民の不信感が強い中、受信料の早期引き下げについて「早期にやらずしていつやるのか」と批判し、値下げを求めています。新型コロナウイルスの感染拡大で多くの家計が苦しんでいることを背景に「国民の負担軽減」を呼び掛け、NHKには「放漫経営」と一喝する武田大臣。携帯料金に引き続き、NHKの改革も進むのでしょうか。(聞き手/経済アナリスト 馬渕磨理子)

https://diamond.jp/articles/-/257476

「携帯電話料金は払うと言っている人が多いと云うが、NHKこそスクランブル放送にして見たい人が受信料を払うように早くするべき。やっぱりこの人もダメなんじゃないかな…」

f:id:Yips:20210121124809j:plain:w300

2021年はどうするか

2019年7月にキャリアのSoftBank(MNO)から格安SIMBIGLOBE(MVNO)へ乗り換えたうえに同年12月には自宅の光回線(UCom)も解約してしまったので、現在は2020年4月に加入した楽天モバイルUN-LIMITを副回線として自宅のWi-Fi環境を賄っている。
今年(2021年)4月上旬には楽天UN-LIMITの無料期間が終わるのでその先のMVNO(MNO)を考えなくてはならない。
その選択肢は
BIGLOBE(現在の主回線)からMNPで電話番号を変えずに楽天UN-LIMITを副回線から主回線にして継続する(¥3,278/月)
BIGLOBEMNP手数料が発生
楽天UN-LIMITを主回線とするのは不安があるので、povoやahamoなどのMNO新プランかUQモバイルの新プランを選択する。
→MNO新プラン(SoftBank,auを含めて)は回線速度に問題はないが、主回線とするには月20GBでは足りない(楽天モバイルでの12月のデータ使用量は40GB超)。
また、容量超過で低速(1Mbps)となった場合でも大丈夫か不安。

キャリア(旧MNO)3社vs楽天モバイル(新MNO)vs格安SIM会社(MVNO)戦闘開始

2021年1月13日 au「povo」の発表があり昨年末からのキャリアの新プランが出揃った。 ドコモ「ahamo」の先行エントリー(dポイント3,000pが貰える)には申し込んだが、 僕の楽天モバイルの1年間無料の期限が今年の4月7日に迫ってきて、次の契約先をそろそろ本気で考えなくてははならない。

f:id:Yips:20210107153111j:plain:w200f:id:Yips:20210118132644p:plain:w200